「赤かぶオーナー事業」活動報告

南砺市上平地域 『みんなで農作業の日』in五箇山

  主催:『みんなで農作業の日』in五箇山実行委員会(会長 橋本正義)

 ご当地伝承の甘くておいしい赤かぶ栽培を行う「赤かぶオーナー事業」が南砺市西赤尾町地内にて今年も開催され、とやま棚田ネットワークでは会員およびご家族の皆様(26人)と参加し、8月から10月にかけて、種まき、間引き・草取り、収穫作業を行いました。
 新型コロナウィルスによる活動の見直しが各地で行われる中、無事に活動・参加できた事をうれしく思っております。 

○種まき:8月27日(土)

赤カブ種まき
赤カブ種まき
赤カブ種まき

 前日まで雨が降り続き不安はありましたが、天候が回復し、無事に当日を迎えることができました。この日は、オーナー(応募11組)や関係者ら総勢46名が参加して種まき作業を行いました。
 開会式では実行委員会長の代理としてNPO法人グリーンツーリズムとやまの清水副理事長からの挨拶や、事務局から種まきについて説明を受けた後、赤かぶ畑に向かいました。とやま棚田ネットワークでは4区画の畝で作業を行いました。

 畑では畝の管理のため主催者側で畝に“マルチ”が掛けられていました。
 参加者は、マルチに穴を開ける人、そこへ種を蒔く人に別れて作業を開始しました。

 マルチの穴開けは円筒状の器具を使って薄いビニルを丸く切り取るわけですが、経験者が多く、慣れた手つきできれいに切り取られていました。
 種まきでは一つの穴に種を2~3粒ずつ蒔きます。ぱっと見ると砂に思えるほど小さい種なので、慎重な作業となりますが、この蒔き方が赤かぶの発芽を大きく左右するということなので、皆さん汗をかきながら集中して作業に取り組んでおられました。


 曇り空ではありましたが例年よりも涼しく、種まき作業は皆さんのご協力によりスムーズに進み約1時間で終わりました。その後、主催者側でご用意されたお弁当と冷たいお茶をいただき、赤かぶが無事に発芽し大きく成長する事を期待して帰路に付きました。

赤カブ種まき


○間引き・草取り作業:9月24日(土)

 種まきから約1ヶ月後、無事に若菜が育っているか、毎年のように期待と不安を抱いて訪れます。今年は台風等の影響もあり、マルチが剥がされてしまいました。その結果、畝にもびっしり雑草が生えていたので、例年よりも大変な作業になったように感じます。参加された会員の皆さんは汗をかきながら、腰を伸ばしながら、熱心に取り組んでおられました。場所によっては発芽していない空白地があり、少なからず種まきのやり方も影響していたのではないかと思いました。基本的に間引くほどは若菜が出ていなかったので、例年ほど余分な若菜(すぐり菜)をお持ち帰りすることができませんでしたが、今はとにかく1本でも若菜がしっかり成長することを願うばかりです。

間引き・草取り
間引き・草取り


○収穫作業:10月29日(土)~

間引き・草取り
間引き・草取り
間引き・草取り
間引き・草取り

 皆さま待望の「五箇山赤かぶ」の収穫作業の日を迎えました。

  紅葉のピークはもうすぐかと山並みの秋らしさを感じながら、曇り空ではありましたが、オーナーさん方ら総勢41名が参加され開会式が行われました。NPO法人グリーンツーリズムとやまの清水副理事長からの挨拶や、事務局からの説明の後に畑に向かいました。

  しっかり育っているか、期待と不安で畑を望みましたが、緑々と大きく育っているたくさんの葉っぱを見て一安心しました。カブは例年よりも小さいものが多かったように感じますが、それでも丸々と大きく立派に育ったものもあり、皆さん大きいカブから選んで収穫しようと、葉っぱを持ち上げ大きさを窺いながら赤く色づいた赤かぶをカゴいっぱいに収穫されました。

  間引き作業の日、芽が出ていない箇所が多くあったことから大変心配しておりましたが、管理に携わられた五箇山農業公社さんのお蔭さまをもち、参加された会員の皆さんも満足のいく収穫になったと思います。種まき、間引き、収穫それぞれに大事なポイントがあり、来年は今年の反省も活かしていければと思います。

 今回、無事に赤かぶオーナー事業の活動を終えることができたことは、主催者の五箇山農業公社さんや、とやま棚田ネットワーク参加者の皆さんのおかげと感謝しております。

 とやま棚田ネットワークでは、来年度もひき続き赤かぶオーナー事業などにも参加し、棚田保全活動の発信を継続していきます。